姪っこ(姉の娘)が一才の時の事。
姉の家に行き、居間で足を折って絨毯に座っていたら、
何故か姪が目の色を変えて私の足の方にはいはいしてきた。
驚いて姉を見ると、姉はにっこり笑って
「足の指、好きだから」
私はストッキングを履いていたから、足の指がしっかり見えてただろうね。
足が膝に隠れるように座り直すと、姪の突進は止まった。
姉と話してたら喉が渇いたので、一言断って、隣の台所にお茶を淹れに行った。
そしたら姪が、すごい勢いではいはいして、私を追いかけてきた! はいはいなのに速い!
チキンな私は必死で逃げて、お茶を淹れる余裕もなく、ダイニングテーブルの周りを一周して居間に戻り、足の指を隠して座った。
姉は大笑いしていた。
「うちの子のはいはいは速いからw」
だそうだ。
しばらくして、ほとぼりが冷めたかな―、と、お茶を淹れに行こうとしたら、また姪に高速はいはいで追いかけられた。
やっぱりお茶は淹れられなかった。
姉曰く、姉も姉夫も何度も足の指をしゃぶられたり噛まれたりしてるのだそうだ。
赤ちゃんが指をしゃぶるっていうのはよく聞くけれど、それは自分の手の指で、人の足の指じゃないだろう、普通。
その日は姉宅に泊まっていったため、結局、寝てる間に布団から出た足を姪にしゃぶられた。
生温かかった。
あれは一種の愛情表現だったのかもしれない
(姪は私にすごく懐いている。)