今日のトメ
「モノノケが出たー!」と私に電話
私、「すぐ逃げて!」
トメ、車で20分ほどの我が家に避難
私の夫はトメの長男、私たちのあいだには女の子が一人、小学生
次男(義弟)も結婚していて、義弟嫁とのあいだに男の子が一人、今2歳
ウトもトメもサバサバ系というか現代的というか
夫と結婚するときの顔合わせで
「結婚したら、夫婦二人で何もかも新しく築いていくもの
何かあったらまず二人で解決すること
どうしても無理ならよそに助けを求めていいが、無償でとは思わないこと」
と、つまり「互いの実家を頼るな」と釘を刺された
うちの親も「その通り」と、気の合う義実家同士
子供が生まれても、うちの両親もお宮参りとかお食い初めとかはやらなかったし
トメに聞いてみたらやっぱりやったことはなく
「やりたいならあなたたちでやりなさい」とあっさり
冷たいようにも聞こえるが、トメはお笑い番組や漫画が好きで
話も面白いしよく笑う、陽気な人
私はもっと会って話したいくらいなんだけど、子供の誕生日さえ、誘っても
「親が祝ってやれば十分、盛り上がらないなら(子供の)友達を呼べば?」と来ようとしない
ところが義弟が結婚して、義弟嫁の希望でウト・トメ家の近くに住みだしてからというもの
義弟嫁は何かにつけてトメを呼び出して家事を手伝わせようとしたり
男の子が生まれたら「男の初孫!うちの子が跡取り!」と舞い上がり
お宮参りだお食い初めだ初節句だ餅を背負わせて歩かせるだのと
ウトとトメを呼び出そうとし
つまりそれは「そのイベントのための費用を出せ、ご祝儀をよこせ」ということなんだが
ウトもトメも上記のように「子供の家にはかかわらない」主義のため
義弟嫁のおねだりはまるっとお断りしてきた
義弟嫁が「嫁いびりだ」と義弟に泣きつき、義弟がトメに泣きついても
「結婚する時言ったでしょ、自分の家のことは自分で解決しなさい」とばっさり
ウトとトメが言いなりにならないことに業を煮やした義弟嫁は、「託児」という強硬手段に出た
義弟家はウト・トメ家から徒歩数分なんだが
朝早く、義弟嫁からトメに電話で
「私急用ができたんで、子供を預かってください!これから連れていきます」
トメの返事を聞く前にガチャ切り、子供をトメに押しつけて自分はどこかに逃走、一日戻ってこない
義弟嫁としては「跡取りの世話をさせてあげる」ということらしいが
トメは「跡取り?なにそれおいしいの?」という人なので
孫が可愛くないわけではないが、しょせん「よその子」(トメ談)
これが数回続いて、閉口したトメはついに私に電話をかけてきて、愚痴った
そこではじめて私は義弟嫁の行動を知り、2ちゃん5ちゃんに毒されていた私は
「膿家教、跡取り教に染まった人を説得しようとするのは時間の無駄!逃げ一択です!
いつでもうちに来てください!」
トメいわく「義弟嫁が朝っぱらから子供連れて、すごい形相で玄関先に立ってるの見た時
『どこのモノノケだ!?』と思ったわ」
その日からトメと私の間では義弟嫁のあだ名が「モノノケ姫」ならぬ「モノノケ嫁」になった
で、話は冒頭に戻る
義弟嫁はウトに叱られるのが苦手で顔を合わせたがらないから
託児電話はウトが会社に行ってからかかってくる
トメはガチャ切りされる前に「私はいないわよ!」と叫び返して、車でうちへ逃げてくる
さすがに着信拒否はできないが、携帯の電源は切っておく
トメは「他人に無償で頼るな」を実践して
うちに来ると私や娘にお菓子とか小物とか買ってくれたり、お昼をおごってくれたりする
トメと話す機会が増えて私は嬉しいんだけど
トメに気を遣わせるのはつらいし、義弟嫁は何とかならんのだろうか
>>70
義弟ともども呼び出して小一時間説教すればいいじゃんw
>>72
旦那に話してないの?
旦那と義父から義弟を〆ればいい話
ウトとトメを従えようとして空回りしている義弟嫁の話です
今回は、すべてトメから聞いた話で、ウト・トメの個人情報についてはフェイクあり
そもそも義弟嫁は、うち(義弟嫁から見て義兄一家)には全然興味がないようで、ほとんど関わりがないトメに甥(義弟と義弟嫁の子)を無理やり託児しようとしていた義弟嫁は
さすがにトメに叱られたのと、甥を幼稚園の予備校だか講習会だかに通わせるようになったのと
その甲斐あって4月から有名私立幼稚園に入ったので(トメと私に入園祝いを要求してきてわかった)
トメに託児することはなくなったこの連休の初日(4月27日(土))、うちは関東地方なんだけど、朝はシトシト雨で気温も低くて寒かった
朝8時頃、ウトが新聞を取りに行くため玄関の扉を開けた
(ウト・トメ家は一戸建てで、郵便受けは門のところにある)
門扉の格子の向こう側に、甥が、格子をつかんでしゃがんでいた!!
雨で寒い朝に、上着も着ないで!
仰天したウトが大声で家の中のトメを呼び、門を開け、甥を抱き上げようとしたところ
玄関から出てきたトメを見つけた甥は
満面の笑みを浮かべて、自分でパッチ、パッチと拍手しながらトメに駆け寄って行った
ウトは道路に出て見回したけど、義弟・義弟嫁の姿はない
いくら来慣れた家だって、3歳児(前に書き込んでから、お誕生日がありました)に一人で来させるか!?
この物騒なご時世に、車も通る公道を、しつこいようだけど雨で寒い朝に上着も着ないで!トメが義弟家の固定電話にかけてみると、義弟嫁が出た
事情を説明すると、義弟嫁は
「ちょっと目を離した隙に勝手に出て行っちゃって~、そちらに行ってると思いました
ちょうどいいからそのまま……」というところでウトが受話器を取り上げ
「(義弟嫁)さん、連休だから(義弟)くんも家にいるね?二人でこちらへ(甥)くんを迎えに来なさい」と申し渡した
義弟と義弟嫁、夫いわくの「泣いても吐いても許してもらえない」お説教タイム決定
明るくておしゃべりなトメとは逆に、ウトは口数は少ないが穏やかで上品で「紳士」という感じ
言葉遣いも丁寧で、トメにも「さん」をつけるし、息子達(夫と義弟)にも「くん」をつける
が、怒るというか叱る時はものすごく怖いらしい
夫によると、怒鳴ったり手を上げたりはしないんだけど
「自分のしたことのどこがどう悪かったか」を解析して、問題点を探り当て、解決あるいは改善の方法を思いつくまで
「君はどうして××と思ったんだ?」「××をすれば○○になるとわかっていたのか?」と理詰めで攻めてくる
機械に不具合が出た時、その機械をばらして原因を突き止めるのと同じらしい
これをトメに一言で言わせると「ねちねちしてしつっこいのよ~」となる
義弟嫁は甥のお宮参り等のイベントでウトに金をたかろうとして
一度、このお説教の「ライトな方だと思うわ」(トメ談)をくらい、以来ウトが大の苦手
しかし今回はヘビーな奴を、義弟と肩を並べて昼食抜きでやられた
それでわかった、義弟嫁がウトとトメに執着する理由
ウトは工学の博士号持ちで、有名企業の技術部門のトップ
トメは語学系の大学を出て、独身時代は外資系企業に勤め
英語は日常会話なら日本語と同レベル、他に仕事で使っていた中国語とフランス語もいける(夫談)
ウトは仕事でアメリカによく行くんだけど、仕事の話なら英語は完璧でも世間話は苦手
しかしアメリカでは、相手と仲良くなるとパーティに招かれる
そういう時はトメが随行して、明るいキャラと豊富な話題でパーティを盛り上げる
逆に、アメリカの客が日本に来た時は、ウト・トメ家に招いてホームパーティをすることもあり
(アメリカ人、というかウトの業界のアメリカ人は、仕事仲間でホームパーティをするのは普通なんだそうだ)
トメは料理はケータリングで済ませるが、明るいキャラと(略
義弟嫁はそういうウトとトメに憧れていて
「お義父様もお義母様もステキで、お金持ちで、頭が良くて、ほんとイキイキっていうかキラキラしてて
いいなあって思って、私もそうなりたかったんです」だそうだ
その憧れと、金をたかったり家事をやらせようとしたり子供を押しつけようとしたりするのは、どこでつながるんだ
「なんかあの人(義弟嫁)、ものすごく私達(ウトとトメ)のこと、誤解してるよね
うちは金持ちでもないし、(ウト)は機械いじりしか興味ないし、私は英語が喋れないと仕事にならなかっただけだし」
というトメの感想も、やや鈍感だけど(苦笑)
以前、甥をトメに託児して逃げている間は、ママ友さん達と「隠れ家カフェ」とかで「お茶会」をしていたらしい
今の幼稚園のママ友コミュニティでもお茶会は必須で
できれば自宅で開催したいが2DKの賃貸マンションじゃ(義弟嫁のプライド的に)無理だそうで
ウト・トメ家で、外国からのお客様も交えて、ミントンとかマイセンとかの茶器で
トメと二人で焼いた、トメ家直伝のお菓子でアフタヌーン・ティーを……
(ウト・トメがホームパーティをしょっちゅうやってることから考えたらしいけど
しょっちゅうではない、アメリカ人の客は年に一度あるかないか、しかも先述したように料理はケータリング
もっと言うならウトもトメも趣味は温泉と焼酎だ)
あまりのお花畑に、トメもこの後は記憶が飛んだという
私も雑誌の記事とかでなく、現実でそういうことをやる人、やりたい人がいることにびっくりした
甥は、トメに託児されたのは数度だったのに、すっかりトメになついていたらしい
トメ「もう息子達を育てた時のことなんか忘れちゃったし、庭で適当に草むしりとかしてただけなんだけどねえ」
だけど、甥としては
「このごろ、おばあちゃんちに連れてってもらえない……よーし、ひとりでいっちゃえー」
ということで、雨も寒さもなんのその、家出してきたらしい
3歳児が自分で拍手しながら駆け寄ってくるって、相当恋しがってたってことですよね
何時間もかけて「ウト・トメ家と義弟家は別の家」ということをわからせてお説教タイムは終わったのだけど
帰りがけ、玄関でトメが抱っこしていた甥を義弟に渡そうとした時、義弟がため息をつきながら
「もう……、(義弟嫁)は頭が悪いんだから、しょうがないんだよ」とつぶやいた
義弟嫁はもう玄関から出ていたので聞こえなくてよかったが、ウトの耳には入った
ウトは義弟嫁を呼び戻して甥を渡して先に帰らせ、義弟は「泣いても吐いても許してもらえない」お説教タイム第2ステージ
テーマは「愛と尊敬は同義語だ」だそうで、義弟はよれよれになって帰っていった
私は夫に報告しがてら、「愛と尊敬は同義語ですって」と言ってみた
夫は「ああ、それ親父(ウト)の決め台詞だ」
私「あなたはどう?」
夫「ていうか、他人さまって皆、何かしら自分とは違う、尊敬できる部分てあるんじゃないの?」
この人が私と結婚してくれて、娘の父親で、うれしい 長いうえに最後はのろけですいません