同居して5年。トメは武士みたいな喋り方をする面白い良トメで、私は好き。そして、同居と言えども二世帯なので、お互い干渉しない感じで生活していた。大トメ(大ウトはアボン。一人暮らし)が近所に住んでいて、トメと私をいびろうとするがトメはそれを華麗にスルーし私を助けてくれる。
ある日、大トメが階段から落ちて足を骨折し、そこから寝たきりになるかもという話になった。別に寝たきりにはならなかったが、松葉杖生活で不自由はしてるらしい。そこで当然、大トメから「近所に住んでいるのだから、嫁と孫嫁が面倒を見るべきだ!」と毎日毎日電話がかかってきた。
トメは、「ん、しょうがない。嫁ちゃん行こうか。」と言い出した。私はトメに何か策があるんだな。と思い、「うん、行きましょう。」と一緒に行ってきた。
トメ、凄かった。と言うか面白かった。台所へ入ると、大トメが大事にしていた大皿をついうっかり、手が滑って割る。大トメがギャーギャーと叫ぶと、トメはニマっと少し笑って 「ん、ごめんなさい。悪気は無かった。こんな所に置いてあるとは思わなかった。」
これを言うと、大トメは「うっ」と黙り込んだ。大トメは、トメや私をいびって、ウトや旦那に怒られると「悪気は無かったのよ」と言うので何もいえないらしい。ついでに、後でトメに聞いたのだが、トメとウトの夫婦茶碗のトメのだけ割られた時も、大トメは「悪気は無い!そんな所においてあったこいつが悪い!」とわめいたらしい。
兎に角、思いつく限りの「悪気の無い」事をしてきた。大トメの服を片付けて、ついでにボロ布みたいに見える服を捨ててあげたり。(トメの服を勝手に捨てたことがあったらしい)やっぱり、作った料理がまずい!って言われたので、出前を大トメもちで取ってみたり。 (うな重、おいしゅうございました)
麦茶と、そばつゆを薄めた奴を間違えて、大トメに出して吹かれたり。(大トメが昔、こっそりと家に忍び込んで、麦茶とそばつゆを取り替えていった事があったそうな。 大トメは「ほんのお茶目な悪戯☆」と言うことだったらしいが、当初ばれるまではトメのせいにしてたそうな)
兎に角、もうやりたい放題やってきました。そうしたら、大トメからとうとうこのようなお言葉が。「二人とも、わしをバカにして!もう良い!お前たちに絶対に面倒なんて見てもらいたくねぇ!! 勘当だーっ!二度と家にくるなーーーーーーーっ!」って叫び始めた。
トメ、ニタリと笑って「ん、判った。嫁ちゃんも聞いたね?私たちここへ来ちゃダメだって。しょうがないな。」って言って、引き上げてきた。
当然、大トメから「この間の無礼を許してやるからこい!」とトメに連絡があっても、「ん、本当に悪かったと思うので自粛したい。申し訳なくていけない。」と突っぱねるトメ。トメが私をつれていったのは、トメがやりたい放題して、大トメが「嫁はダメだ!次は孫嫁に頼る!」ってなるのを防止するためだったらしい。
トメGJ!
賢いトメだ。賢者様と呼んでもいいくらいだ。
トメさんを「サムライトメ」と名付けてもよろしいか。
GJすぎて腹痛いwwwww
トメGJ!
おかわり希望だったのに行かないなんて残念すぎる