多少フェイクは入れています。
(1/2)
ある日、家の掃除をしていたら、特注の切子のカップ3点と、機械式の腕時計
2点がなくなってた。
切子は妻の、時計は俺の趣味のものでどちらも毎週掃除していたし、置き場所は
固定でほとんど使うこともない、そして時計は箱の鍵を壊して盗んでいる、と
いうことで、俺の人生初の110番で警察に来てもらった。
最初制服の人が2人きてある程度お話しした後、追加で4人くらいきて現場検証。
俺と妻と、ついでにたまたま来ていた隣家の友人夫婦(本件無関係)の指紋採取も
やった。
特に、時計は保管箱のカギを壊されていたので、重点的に見ているようだった。
他に、切子の写真や、盗まれた時計の種類やシリアルナンバー等が書いてある
購入証明書、そしてセンサー反応式になっている玄関や建物周辺の防犯カメラの
撮影データを渡した。
5日後、あっさり犯人が見つかった。
なくなったと判明した日の前日に、同じ幼稚園に通う子供を持つ奥様方の
会合みたいなのを我が家でやっていたのだが、その際に来ていたAとBだった。
切子を盗んでいたのがA。
割れた切子がごみに出されていたのが見つかり、即任意同行。
警察から電話が来て署にいって、割れた切子が間違いなくうちのモノだった
ことを確認、後日A夫から切子の代金+多少の迷惑料を受け取った。
弁償されたので被害届は取り下げ、初犯で余罪がなかったのもあって不起訴に
なった。
Aは会合には参加しなくなり、2か月後に子供は別の幼稚園に移った。
引越ししたかどうかまでは知らない。
(2/2)
時計を盗んでいたのがB。
片方がオークションにかけられていたのを発見され、写真からシリアル
ナンバーが一致、あとは捜査でBと特定されて、3日程度で逮捕に至ったらしい。
こっちは時計自体には何もされていなかったので、2点ともそっくり戻ってきた。
Bは捜査の過程で余罪が30件以上見つかって、もはや俺夫婦が被害届を取り
下げた程度じゃ意味がなく、のちに裁判になり、昨年実刑が確定した。
Bの犯罪は、フリーランスの仕事をしているB夫にとってはかなりの信用失墜に
なるものだったらしく、裁判になった時点でB夫婦は離婚し、子供を全員
引き取ったB夫は隣町に引っ越した。
これは、元々B夫と俺は仕事上である程度付き合いがあり、本件で否応なしに
何度も面会することになったのが縁で今でも連絡を取り合っており、その
本人から聞いた。
5点合計で350万くらいという結構な被害額だったので、警察は最初から本腰
入れていたのだろうか。
いろいろ言われてはいるけど、それでも警察の捜査能力はすごいなぁと思った
事件だった。
あれ以来、切子のグラスは強化プラスチックの鍵付収納棚を買ってそれに
入れているし、時計用のも金庫みたいに2か所に別の鍵があってどちらも
外さないと取れないような箱に変えた。
鍵を壊された時計保管箱だけは結局どうにもならず、廃棄した。
これの分の補償はB夫が出してきたものの、既に離婚がどうこうという
話になっていたので、B夫からもらうのは筋が違うと思い、受け取らなかった。
かといってBが払えるもんでもないんだろ…胸糞悪いな
余罪が30件…
Bは手当たり次第盗んでいたのかな?
どこかにお邪魔したら、取り合えず何か盗まないと死んじゃう病気なのかしらん。
それなりの額はするんだろうけど、Bが払えない額でもなさそうな
そのへんの損害賠償請求は可能だよ
個人で小額ならもう関わりたくないから自腹で済ます人が大半だろうけど