人手不足で20歳で転職歴が5回ある人を採用した。１週間を過ぎた頃から段々とオカシクなりだし…

昔うちにいた男の話。フェイク多めなのでつじつま合わない部分あったら失礼。

自分は病院で事務やってるんだけど、ある時看護補助者として採用されたA男。
履歴書や面接の段階で色々と香ばしい人だった。
まず当時20歳なのに転職歴5回で、近隣の病院やら介護施設やらを転々としていた。長くて半年、短ければ2か月持たなかったらしい。
面接の中で「●●病院を辞めた理由は？」と質問したら「入って１か月後ぐらいにちょっと休んだことがあって、後日有給申請したら認められなかった」と言い出す始末。

職場によって違うのかもしれないけど、普通有休なんて最低でも半年ぐらい勤めて初めてもらえるものだと思うんだが。
さすがに採用するのはどうかと思ったんだが、何しろ田舎で看護や介護職は慢性的な人手不足で、まさに猫の手も借りたい状態だったから事務長と看護部長が相談して採用。

まあ仕事はそこそこ真面目にやってたようで、最初の１週間ぐらいは普通だったんだが、だんだんおかしくなってくる。

ある日、風邪を引いたと内科を受診。この時は熱があったりして本当に風邪だったらしいんだが、そのまま１週間も休む。
ようやく復帰したと思ったら「まだ完全に治りきってない」と言う。
内科の先生が「痰の検査してみないか？菌が出たら抗生剤出すこともできるよ」と言ったら「そういうの面倒だからいいです」と拒否。先生も看護師さんも唖然。
翌日、「同級生が亡くなって葬式に出るから休みます」と電話。しかし20歳そこそこで同級生が死ぬとか、あり得なくはないが考えにくい。
さすがにこの頃には看護部長も怪しんで「病院の代表として線香上げに行こうか？」と言うと「いえ、家族だけでやる密葬なので大丈夫です」と言われたらしい。
何で「家族だけの密葬」にお前が出るんだ。

長くなったので続きます。

さらに翌日、「家に泥棒が入った。警察の聴取とかあるので休みます」と連絡。
当然看護部長がこんな話信じるはずもなく、A男の親（父親と同居）に連絡すると「え？そうなんですか？」とまるで知らなかった様子。せめて根回しぐらいしておけよ。
そしたら携帯から電話がかかってきて、「父には連絡しないでください。余計な心配かけたくないんで」と言われたらしい。
「余計な心配」も何も、親と同居してんだから泥棒が事実なら親も当事者だろうが。
結局その後は連絡も来なくなり、「2週間無断欠勤した場合は解雇」という規則に基づいて解雇。必要な書類とか送って、それが戻ってくれば処理終了となるはずだった。
しかし戻ってこないまま数日が経ち、ある時電話がかかってきて「事務長に繋いでくれ」と。
たまたま事務長外出中だったからそれを伝えると伝言を頼まれ「退職金の事で～」と言い出す。
１週間しかまともに出勤してないのに退職金なんか出るわけねーだろ！と思いつつ、帰ってきた事務長に報告。
当然呆れる事務長。その後は本人に電話して何やら訥々と説いていた。

あと、A男が辞めた後に病棟の看護師さんに聞いたんだが、
「総務のB子（ゆるふわ系美人）さんとは同級生で、俺がいた部活のマネージャーをやってた。
当時エースだった俺に一目ぼれしたみたいで付き合ってた。結局すぐにフったんだけど、しつこく復縁を迫られてた。この病院に入ってきたのも俺を追っかけてきたに違いない」
みたいな話を病棟でしていたらしい。

でもね、B子さんが入ってきたのはA男が入ってくるより数か月早いんだわ。追っかけて来るとか不可能。

それを聞いたB子さんによれば
「何それ怖い。確かに高校と部活は同じだったけど、エースどころかほぼ補欠でした。
付き合うどころかほとんど喋った覚えもないし、連絡先も知りません。高校卒業してからは一度も会ってません」
とのことだった。

我々からしてみれば狂ってるとしか思えないんだけど、本人の中ではすべてが真実だったんだろうか。
何か家庭環境が複雑だったみたいだから本格的におかしくなってたのかもしれない。

>>447
心の病はあるかもしれない。

家庭環境複雑って書いたが、同居している父親は血縁的には祖父らしい。
A男の父親と母親はA男が小さいころに離婚して、A男は父親に引き取られたんだが、
ネグレクト気味で祖父が面倒を見てたらしい。
しばらくして父親は再婚したんだけど、新しい生活に子供が邪魔だったらしくA男を置いて出て行ったんだと。
祖父が仕方なく養子縁組して、戸籍上の父親になって暮らしていたらしい。
幼少期にこんだけ大人の醜い部分見せられれば心を病んでも無理はないかもな。

看護部長が言うには、葬式や泥棒の件を話すときの口調はとても堂々としてたらしい。
電話とはいえ普通嘘をつく時は小声になったりオドオドしたりしそうなもんだが、
その態度や親にも根回ししてない点からすれば、本人の中では真実なのかなぁ…なんて話してたんだよね。