そいつは学区外から来ていた奴でボクシング経験のある奴だ。
地元ではいろいろな事をしでかしていたらしい。
メガネでもやしでひ弱だった俺は格好の標的となり、
半月も経たず、平気で手を出してくるようになった。
すれ違いざまに罵声を浴びせ殴る蹴るはもはや挨拶レベルで、
物を隠されたり椅子に画鋲貼られたり、
提出したプリントやノートを破って燃やされたりとここでは全てを語りつくせない。
教師に言っても問題にしたくないのか、いじめをなかったことにされた。
見てみぬふりの教師陣。味をしめたそのあたりから急速にAの勢力は広がり、
過激さを増しながらクラス全員が俺をいじめ始めた。
自殺ごっこと称しロープに首を通させられた俺が乗ってるイスを蹴飛ばされたり、
理科室から盗んだ塩酸を頭からかけられ、髪は溶け、制服に穴が開いた。
急いで水道に洗いに行く俺をキャッキャキャッキャ笑ってたよ。
しばらくの間、顔面の肌が少し溶けてボロボロになってた俺を見て「ケロイドが来たーwww」とか言って唾吐いてきた。
その頃になると俺は何度も自殺を考えるようになった。
リストカット、飛び降り、飛び込みなどいろいろ考えたが、結局失敗。
それでも母は朝、俺を笑顔で学校へ見送ってくれてた。
ちょうどその時俺は木材に穴をあけようとしていたためにキリを持っていた。
腕を持って揺さぶってくるので、「やめてよ!」と振りほどこうとしたら、キリの先端がAの手の甲を掠めた。
それでAは逆上し、何かをわめきながら角材で俺を滅多打ち。目が覚めたら保健室のベッドにいた。
ここで警察でも呼んでくれればよかったんだが、
隠蔽体質の学校は内々に処理し、Aはたった数日の停学処分になった。
正直退学にしてほしかったが、せめてこれでなんとかなって欲しいと祈った。しかし、そうはいかなかった。
停学3日目の深夜、Aは俺の家に放火した。
玄関のドアを封鎖して火をつけてきた。
その時両親と弟と俺は寝ており、俺は暑くて煙臭くて最初に起きた。
何が起こったのか分からず、家族全員を起こしてから、とるものもとりあえず脱出することに精いっぱいだった。
結果的に、家は全焼した。
しかし、助かったのは俺一人だけだった。
ストレスで衰弱していた俺は、痩せていたおかげでトイレの窓をブチ破って何とか逃げることが出来た。
しかし、両親も年子の弟も火の勢いが早すぎて逃げ出すことが出来ず、崩れた家の下敷きになった。
あいつは警察に連れていかれた。
結果、Aは少年刑務所みたいなところに送られたらしい。
らしいというのは、その頃の記憶がないから人伝で聞いた。
A家からはとんでもない額の慰謝料を渡されたが、
その頃には俺の腹はもう既に決まっていた。
隣県の叔父夫婦の助けもあって高校まで出してもらった。
高卒でもとにかく一人で生きて行けるよう、迷惑をかけないように生きることを目指した。
Aが出所してくるその日まで。
数年後、待ちに待ったその日。
俺は探偵を雇ってAの収容された刑務所と出所日を突き止め、
出所してきたあいつの後をつけ、拉致した。
麻袋をかぶせて視界を奪い、改造スタンガンを押しあて縛り上げた。
そこから2時間かけて地元民でも入らないような山の中の廃屋(改造済み)に運び、
これまでの償いをさせた。
・麻袋で視界を奪い縛り上げたそのままの状態で殴る蹴る。
・休憩と買い出しの間、目隠し大音量ヘッドホン2時間。
・拘束は解かず目隠しを取りご対面。
後ろ手のままで土下座してきたのを聞き流す。
・その姿勢でバケツ水責め30分。
・水1、5リットル強制一気(下剤入り)。
・アツアツカップラーメン強制一気(下剤入り)。
・バケツに排泄させる。
・そのバケツで水責め3回。
・睡眠妨害。寝たら顔面水ホース。
・1時間おきにアラームで大音量ヘッドホン。
ここから、Aを裸にし、口枷と鎖足枷をつけ廃屋の一室をAのメインの部屋にし、
俺は1つはさんだ奥の隠し部屋で寝泊まりするのを常とした。
力なく許しを請うのみになり、反応も薄れてきたので
・ペンチで足の生爪剥ぎ
・根性焼き
・濃塩水風呂
・強い消毒液で治療
を追加し繰り返した。
悲鳴が心地よかった。
そこから数日間、
・俺起床
・エアガンシューティング
・柱にAを括り、回ると棒に付いた無数のムチが当たるモーターを回し全自動折檻
・食事(下剤入り)
・バケツ責め
・俺休憩(Aは目隠し大音量ヘッドホン)
・風呂(熱湯シャワー)
・俺就寝(Aはアラームヘッドホン)
これを繰り返すと、みるみる衰弱して目の焦点が合わなくなってきた。
力なく許しを請うのみになり、反応も薄れてきたので
・ペンチで足の生爪剥ぎ
・根性焼き
・濃塩水風呂
・強い消毒液で治療
を追加し繰り返した。
悲鳴が心地よかった。
段階を踏んで1日ずつ時間をかけて足を切断。(足指→足首→スネ→膝→太もも→足の付け根)
かなり必死に抵抗してきたけど、スネまで切ったら茫然としつつも痛みに耐えてた。
もちろん出血多量ですぐ死なないように上部を圧迫してから切る。
当然応急処置は怠らない。
そして、足枷解除。
反応が薄れるたびに痛覚を呼び起こすことをした。
玉を潰し、竿ごと切り取ったりもしてやった。触れたくないからゴム手袋は装備したが。
しかし、そんなことを繰り返すうち、気がふれたのかAは反応を示さなくなった。
外に掘った5m四方の穴の中に斜めに切った竹を並べ、その上に渡した物干し竿に30分ぶら下がれたら解放するというもの。
(叫ばれないようにギャグボールはつけさせる)
解放されると知り、にわかにAの目に光が差した。
ゲームが始まり、順調な滑り出しを見せた。
足の重量分軽くなってるから腕の負荷が減ったからだ。
5分、10分と耐えるものの、みるみる苦悶の表情に。
ハーハーと辛そうに息をしながら途中何度も握り直し、20分、25分と耐えた。
「残り5分」
「残り3分」
知らせてやると、徐々にAの顔に生気が戻る。
そして、30分が経った。
Aは大きく安堵のため息をついた。
だが。
「解放してやるけど、自分で降りられたらな」
俺はステンレスの物干し竿を両端から仕掛けたバーナーで同時に炙った。
自分で逃げられる筋力が残ってないAは必死に助けを求める。
「うううう!うううう!!」
ギャグボールで喋れないA。
俺はそれを見て悦に浸っていた。
「昔俺がどんなに嫌がってもお前はやめなかったよな。
助けを求めても、やり続けてくれたよな。
ずっと忘れなかったよ。あのことは。
家族まで殺したお前を絶対許さないよ」と吐き捨てる。
焼けたパイプに両手組み替えながら交互にぶら下がるA。
熱さに悶え手を離したくなるのをこらえ涙をボロボロ流すA。
掴めそうだった希望を奪い取られ絶望に突き落とされたA。
非常に滑稽だった。
泣きながら必死に縋りつくさまを見て痛快だった。快感だった。
だがそこからは見事に呆気なかった。
滞空時間数秒、大きく目を見開きその先のパイプに手を伸ばしながら、
グチャァッと音を立てて落ちた。
全身と顔の中心を貫通しており、それを見た俺は達成感と、ある種の喪失感に包まれた。
いろいろと世話になった叔父さんには迷惑かけたと思っている。
でも、あの日燃える火の中で家族と一緒に俺と言う人間は死んだ。
ずっとAを殺すことだけを考えて生きてきた。
あんな殺し方を下から死刑になっても仕方ないと思っていたが、
どうしてかこうしてまたこの空の下に出てきてしまった。
これから何をするか、どう生きるかは分からないが、
あの金はまだ残ってるから、誰にも触れない場所で一人で生きて行こうと思う。
お前らは俺みたいになるなよ。
こんなのは小説でしか存在しちゃいけない話だ。
俺みたいな人間、不幸が増えないことを祈りここに書き残していく。
関係者見たら特定できそうなところはぼかしてるよな
創作なら余計な心配だが
もうこの世に居ないかも知れないけど
できれば未成年で報道等控えられていたらいいな
これからの一生はこんないじめっ子のことを背負わず幸せに生きてほしい