専業とはいえめったに家から出ない母といつもくっついていた父の話
母は娘時代、ずっとストーカーされていた
大学時代、こいつに良い仲になりかけた人と割かれて、変な噂をばら撒かれた
その余波で別の人間に冤罪かけられて中退
親にも信じてもらえず家族とは疎遠に
引きこもるように籠ったアパートの郵便受けにはマッチポンプの癖に
「僕は○○ちゃんを信じてる」「本当の君を分かってるのは僕だけ」
「だってあの時間○○にいたもんね」とメッセージ
それでブチ切れて、直接会って罵倒してやることにした
しかし現れたのは180オーバーのガタイがよすぎる男
警察にはもちろん言ってあるけど「自意識過剰」
「被害が出てから」の決まり文句で門前払い
もう死ぬ思いの直談判だったが
予想に反してストーカーは理性的でぺこぺこ謝ってきた
意外に会話が成立するかと思いきや
どうしてもどうしても付き合いたいという一線は譲らない
結局平行線、ストーカーはストーカー行為は辞めない
風邪気味で帰宅すると風邪薬とスポドリが冷蔵庫
誕生日には母の好きなスイーツが宅急便
何度目かの直談判でもう嫌だと泣き喚くと、
ストーカーは定期的に会う機会を持ってくれるなら、
手紙攻撃も電話攻撃も噂のバラマキもやめる
自分が大学卒業するまで男に近寄らないなら、真面目に授業に出るし
その間ストーカー行為をしないと約束すると言った
母は退路がないので乗るしかなかったが、案の定勝手に付き合ってる認定された
その後就職し上司に理不尽な嫌がらせをされて
何で休日まで気の休まらない相手と過ごさなきゃいけないんだと
ストーカーに八つ当たり気味に切れたらものすごく丁寧に慰められて泣いた
悔しくて腹が立って同時に莫大な諦めが襲ってきた
次第にストーカーが食べ物を送ってきても開封された形跡のない既製品なら
口にするようになり
時どきその事実に切れて床に叩きつける自分に驚く
そして25の誕生日に突然職場の入り口で待ち伏せされ妹と写ってる写真を見せられ
「お姉さんの恋人だと言ったら応援してるといってくれた」
いつの間にか身内まで取り込んでいたストーカーは指輪をだして結婚を迫ってきた
勝手に結婚式場も予約してあった
一瞬こいつを殺さなければもう逃げられないと思いがよぎったが
丁度妹の結婚が決まっていたときで、犯罪者を出すわけにはいかなかった
妹は冤罪を駆けられたとき、家族のうちで唯一信じてくれた人間
だから諦めた
私が一生こいつを監視しておくべきだと腹をくくるしかないと思った
暴力を振るわない、嫌がることはしない、など最低限の条件を掲げると
ストーカーは○○ちゃんの望むことは何でもすると二つ返事
結婚してしまえばストーカーの異常行動も大分落ち着いて、
いっそさっさとすればよかったとも思ったが
子供に収集癖と異常な執着心が遺伝してて業の深さに慄いた
以上と
「いろいろ心配は尽きなかったけど、あんたがまともに育ってくれて本当によかった
これからも人様に迷惑かけず生きていきなさい
あんたは好きな人と結婚して幸せになってね」
と、母親に言われた事が修羅場
父はもう私が知ってることを知ってるけど、相変わらず優しい
母親も子供作ってる時点で末期。
結婚するかどうかは自由だけど、あなたは子供作らないで。
基地外の血筋をさらに継がせるなんてとんでもない。
ならあなたが完璧な対処法を母上に伝授してあげなさいな
できもしないのに良くもまあ御大層な事を上からおっしゃるのですね
あなたに収集癖と異常な執着心が遺伝したってこと?
そこが書いてくれないと。
異常かどうかはわからないけど昆虫標本とポケモンには嵌った
それで人に迷惑かけたことはないと思いたい
そのストカー(父)が問題なのはウソの噂を流して母を苦しめたところだよ