ぼくがいじめから立ち直った話
俺170cm61kg
理系大学院生
Y155cm
大学生の女の子
T(中学の時)170cm70kgくらい?
いじめを先導していた人
話は今から10年くらい前の中学生の時の話
中1の時は本当に楽しかった。
友達もいて毎日学校に行くのが楽しくて仕方なかった。
この頃は女の子が好きとかそういう感情はなくて小学校の延長みたいな毎日を送っていた
話は少し先に進んで中2の夏に移る。
中2になって変わったのは周りの友達(だと思っていた人たち)が彼女を作りたいとか頻繁に女の子の話をし出したことだった。
その中にTがいた。
Tはいわゆる学年のボスみたいな人。
どの中学校にも一人くらいいるんじゃないかな?
俺はTと仲が良くてよく遊んでいた。
そんな俺にTは
「お前に恋愛はまだまだ早いよなーw」
とか
「最近Yがよく話しかけてくれるんだよなwモテる男はつらいよなw」
とかいろいろ自慢話を聞かされていたのを覚えている。
実際のところ恋愛には興味なかったし、
帰ってからFFやったりメタルギアやったり勉強してみたり
そんな毎日が楽しかったからなんとも思わなかった。
夏休みが終わって少しすると二学期中間テストがある。
俺はTに誘いを受けた。
「Tと一緒にテスト勉強することになったんだけど俺も来いよw3人の方がいいだろw」
Tがテスト勉強するなんてギャグかと思った。
Tは声が大きくて見た目もいかつい雰囲気だったからボスみたいな感じだった。
勉強は御世辞にもできると言えないというか勉強しているところを見たことがなかった。
ことの経緯は、
TはYと親密な関係になりたい。
Yは学年でもトップクラスに頭がよかった、放課後よく勉強していた。
俺は平均、たまに放課後宿題をしてた(宿題忘れの居残り)んだけど、わからないところをYに聞いたりしていた。
Tは俺が放課後たまに勉強するのを知っていたからYと一緒に勉強する口実に使おうとしていた。
よくよく聞いたらTが
「俺がYと勉強したいらしいんだけどあいつなかなか話せなかったらしくてw3人でテスト勉強しようぜw」
とYに話していたらしい。
理由はどうであれT、Y、俺とYの友達の4人で一緒にテスト勉強することになった。
この2か月後にいじめが始まるなんて思いもしていなかった。
T「Yって優しいし教えるの上手いんだな!」
とか
「Yって土日なにしてんの?今度遊ばない?」
とかTはYに対して積極的だった。
そんなTにYは常に笑顔で答えていたし嫌がる素振りも見せなかった。
本当にいい子だと思った。
そんな中俺とYの友達は空気を読んでもくもくとテスト勉強していた。
そんなテスト勉強が1週間続いてテストを迎えた。
T「Yに教えてもらったから今回は寝ないで頑張らないとなw俺も楽しかったよな?w」
Y「T君一次関数はy=ax+bを使うこと忘れないようにね!俺君も頑張ろうね!」
そんな感じの会話をしていた。
そしてテスト。
実際、このテストで生まれて初めて90点をとれた。
俺は嬉しくてYとその友達に
「Yと友達のおかげだよ!本当に本当にありがとう!!!」
と言った。
Yは
「俺君がそんな風に言ってくれて嬉しいな。また一緒に勉強しよう?」
この時のYの笑顔は今でもはっきり覚えている。
俺は初めて女の子をかわいい、好きだと思った。
Yと一緒に遊びに行く約束をしたらしい。
T「テスト勉強でYと仲良くなったからなw今度遊びに行くことなったわwデートするってことはもうYは彼女同然ってことだよなw」
俺は愛想笑いで返した。
その時を思い出して少し気持ちがぐっと来てしまいました。
今よりゆっくりになるかも知れませんが、
読んでいただける方がいれば嬉しいです。
そのあとマックに行っていろいろ話してきたみたい。
Tは
「Yの私服かわいかったぞw来週も遊びに行くことなっちゃったんだよなーw」
自慢された。
俺はよかったなとかずりーぞとか言ってた気がする。
そして翌週、
Tは自信を持って告白したらしい。
でもYには好きな人がいたらしい。
Yの好きな人が誰かはTに聞いても教えてもらえなかった。
そしてその日からTの俺に対する徐々に態度が冷たくなっていった。
俺は何がなんだかわからなかった。
そしてそれまで一緒にいた友達がみんな俺のことを無視し始めた。
俺は何も心当たりがなくてどうしていいのかほんとうにわからなかった。
そんな状況が1ヶ月続いて、
とうとういじめが始まった。
学校に来たら上履きが無かった。
おかしいなと思いながら来賓用スリッパを履いて教室に行った。
教室ではTたちが集まっていたけど、
俺はもうTたちに近づかないようにしていたから何を話してるのか全くわからなかった。
午前の授業が終わって、
昼休み。
俺はTに
「俺の上履きあったらしいぞw玄関行ってみろよw」
と言われた。
嫌な予感がした。
見た目は何も変わっていない。
嫌な予感は勘違いか、
Tもわざわざ教えてくれるなんていいやつだななんて思って上履きを履いた。
激痛。
脊髄反射ってこういうことかって思った。
上履きの中には画鋲がたくさん入れられていた。
ただ入れるだけではなく、
中敷きに画鋲が貼られてて、
パッと見何の問題もない上履きだった。
俺は悲しいとか悔しいとかじゃなくただただ恐怖を感じたのを今もしっかり覚えている。
Tたちの笑い声が聞こえた。
俺はそのまま家に帰った。
帰るときに目があったYが悲しい顔をしていた気がしたけど俺はそれどころではなかった。
家に帰ると母親がびっくりした顔で俺のことを見た。
「今日なんでこんなに早いの?具合でも悪いの?」
俺は
「風邪引いたみたいだから早退してきたんだ。部屋で寝てるね」
と言うしかできなかった。
明日はきっと今日みたいなことない。
そう信じていたけど、
そんなに甘くはなかった。
気持ちは進まなかったけど学校に行った。
上履きはあったからそれだけで安心した。
教室に行くとTが俺のところに駆け寄ってきた。
「俺昨日どうしたんだよw急に帰っちゃったりしてさw心配したんだぜw」
俺「ちょっと体調悪くなって。心配ありがとう。」
Tはニヤニヤ笑っていた。
教科書は置いて帰るようにしてたけど、
こんなぐちゃぐちゃにはしていない。
誰かがやったのはすぐわかった。
それと同時に心臓がきゅーっとなって嫌な汗をかいた。
俺は保健室に行って寝ることにした。
俺は泣きたくて仕方なかったけどTに泣いているところだけは見せたくなかった。
保健室に行くと体調が悪いから寝かせてほしいってお願いした。
熱は平熱だったけど、
俺って低体温なんだなんて保健室の先生に言ってたと思う。
今思えば保健室の先生はこのとき俺が体調悪くないことに気づいてただろうけど、
すごく優しく接してくれた。
俺はベッドの中で声を出さないように泣いた。
犯人はTだってわかっていたけど、
友達だと思っていたTになんで?ってそれが悔しくて泣いてた。
俺は何事も無かったように机に座って、
ぐちゃぐちゃになった教科書とノートを出して、
耐えなきゃって思ってた。
でもこの耐えなきゃっていうのがTは気にくわなかったらしくて、
いじめはどんどんエスカレートしていった。
最初の一週間はこんな感じで終わった。
でも次の週になると陰湿ないじめが始まった。
最初はTとその仲間(俺が友達だと思っていた人たち)だけだったのが、
他のクラスメイトも俺のことを無視するようになっていった。
後からわかったのはクラス全員がTに俺のことを無視しろと言っていたらしいこと。
俺はそんなこと知らないから急に孤独を感じるようになっていった。
朝学校に行けば机に死ねだのウザイだの落書きがされていたし、
出会い系サイトに俺の携帯の電話番号が貼られたり、
ぐちゃぐちゃから復活させた教科書はズタズタに引き裂かれていたりした。
この時の中学生はいじめを表面化させない。
俺自身が普通に見えるように授業中は振る舞っていたし、
Tたちも他のクラスメイトも先生がいるときは普通の態度をとる。
俺は何をすればこの状況から抜け出せるのか考えていたけど、
次第にそれも無駄なことだと思えてきて、
どんどんエスカレートしていくいじめから逃げることを選ぶようになっていた。
学校を休むことが増えていって、
2学期の期末テスト前にはほぼ不登校になっていた。
いじめられていることは気づいていたと思う。
でも俺は恥ずかしくて正直に言えなかった。
学校に行くのが面倒になっただけだよと言って、
部屋に引き込もってゲームばかりやっていた。
ゲームの世界では誰も俺のことをいじめない。
PSIIがあれば俺は大丈夫。
そう考えていた。
俺は携帯を見るのが怖くて仕方なかった。
毎日氏ねとかお前がいなくても困る人いないよとかそんなメールが送られて来てたから、
一週間に一回見ればいい方だった。
そして携帯を見たとき、
Yからのメールが来ていることに気づいた。
メールを開くまで
「Yも俺のことをTと同じように思ってるのか。もう慣れたよ。」
とか思っていた。
でもそれは違った。
「俺君わたしのせいでごめんなさい。。。俺君、3学期まだ学校に来てないけどもう定期テストの時期だよ!また一緒に勉強しようよ!」
そんなメールが来ていた。
わたしのせいでってのがわかんなかったけど、
俺はYからのメールが嬉しくて嬉しくて泣いた。
結局学校に行くことはできなかったけど。
俺はYがそう言ってくれたことだけが生きる希望だった。
言い過ぎって思うかも知れないけど、
俺は本当にそう思った。
三年生になった。
クラス替えがあって俺とTは別のクラスになったらしいことを親から聞いた。
同じことをYからも聞いた。
Yと俺は同じクラスになったらしい。
不登校から学校に戻ろうとするのはものすごく勇気がいる。
実際、
春の間は全然戻ろうとすることはできなかった。
もちろん修学旅行に行くこともできなかった。
でも中3と言うことは避けては通れない高校入試がある。
学校に行かないと内申がつむ、
授業も出ていないから頭もやばい。
俺は氏んでしまいたい衝動にかられたこともあったけどなんとか耐えた。
時々Yからメールが送られてきて、
Yは隣の市の進学校を志望校にすることを知っていた。
俺はTに仕返ししたいとかそんなことは考えていなかったけど、
Yのことが好きだって気持ちは日に日に強くなっていった。
引きこもり不登校なのに好きって気持ちは押さえられないんですね。
ちょうど1学期期末テストの頃、
俺は勇気を振り絞って学校に行った。
逃げ出したくて足が震えてたけど学校に行くときに母親が涙目になっているのを見たら頑張って行かないとと思った。
親には今でも本当に申し訳ないと思っている。
Tは
「俺、久しぶりだなーwお前が居なくて寂しかったぜwよく学校来れたなwえらいえらいw」
みたいに言ってきた。
俺は殴りかかりたい気持ちをおさえて
「Tが憐れに思えたから学校に来てあげたよ。」
とだけ言って教室に行った。
この時のTの顔は怒りに満ちた顔で本当に怖かったから教室までは走った。
周りは俺のこと見てひそひそ話してるし。
俺は1時間目が終わったら担任に呼ばれて職員室に連れていかれて、
学校に来たのを誉めてもらったあといじめがあったのかかなりしつこく聞かれた。
俺はTにまたいじめられるのが怖かったからいじめはなかったと頑なに言い張っていた。
週2回は行けるようになった。
でもぼっち。
メールをくれてたYも他のクラスメイトも俺に話しかけるなんてことはしなかった。
でも俺は一つ決めてたことがあって、
それはYと同じ高校を受けるということ。
馬鹿が何言ってるのって話だけど、
俺はどうしてもYと同じ高校に行きたかったから本気だった。
地元の家庭教師さんにお願いして学校に行けなかった分の勉強を教えてもらったりもして、
1日に12時間近く勉強した。
家庭教師さんに教わってるとYとTとYの友達と勉強したことを思い出したりして時々泣きたくなった時もあったけど、
本当に頑張ったと自分で思っている。
クラスが変わったからかいじめは無くなったし、
Tも俺のことをもうどうでもいと思ったのか構うことも無くなっていた。
冬までには週のほとんどを学校で過ごすことができるまで回復して、
中1みたいに楽しくはなかったけど普通にぼっちで過ごすことができていた。
もうぼっちでいることも慣れてたし、
何よりYと同じ学校に行きたいって目標があったから頑張れた。
俺はYと同じ高校に行きたかったけど12月の時点でボーダーまで30点以上足りなかった。
俺は悩んだけど、
不登校のままだったら高校には行けなかったわけだし、
安全策なんか考える必要はないと思って腹をくくった。
Yには同じ高校に行きたいなんて言えなかったけど。
ちなみにTは別の工業高校に行くらしいことは親の話から聞いてた。
今思うと学校の先生も親もTがいじめの主犯だってわかっていたんじゃないかって思ってる。
そうじゃないと俺の親がわざわざそんなこと言うなんて不自然だから。
そうこうしているうちに高校入試前日はきて、
俺は不安しか抱えてなかった。
しかもこの日、
久しぶりにTが隣のクラスから話しかけてきて
「おい俺。お前がいなかったらみんな普通だったんだよ。全部お前のせいだからな。」
なんて意味不明なことを言われたりもした。
俺は泣きたかったけど、
もう無言で帰った。
入試の日、
俺はYと同じ高校で受験をした。
朝Yが俺を見つけてびっくりしていた。
Yだけじゃなく俺と同じ中学のやつはなんでお前がいるの?って顔していた。
入試は数学がすごくよかった。
理科と英語も自分の中では良くできたと思った。
国語と社会は、
入試の自己採点で俺の点数はボーダーを少し上回っていた。
あとから聞いた感じだとYは余裕だったみたい。
合格発表で俺の番号とYの番号を見つけたときに本当に嬉しかった。
親も先生も泣いてくれた。
保健室の先生は最初に優しく接してくれた笑顔見せてくれた。
うちの地区は合格発表が卒業式のあとだからYと会うことはできなかった。
でも俺はYに勇気を出してメールした。
「Yさんと同じ高校に合格できたよ。俺、Yさんと一緒の高校に行きたくて行きたくて死ぬ気で勉強頑張ったんです」
Yから返信は一週間くらい来なかった。
でももう俺はTがいない新しい環境で過ごせることが嬉しくて嬉しくて仕方なかったから、
あまり気にならなかった。
俺は学校に行った。
本当に最後の中学校。
びっくりしたのはクラスメイトで同じ高校に行くやつが話しかけてきてくれたこと。
「春から同じ高校よろしくね!」
それだけで俺はすごく嬉しくなった。
春から俺は変われると思った。
Yからのメール返信が来てなくて、
なんとなく気まずくて話しかけられなかったけどそんなことよりも人から話しかけられるって普通のことがこのときはすごく嬉しかった。
俺は離任式のあとにYに話しかけた。
怖かったけど。
そしたらYは
「俺君、ごめんなさい。今日、一緒に帰ってもらえないかな?」
と言ってきた。
俺はびっくりしたけど一緒に帰った。
Yがごめんなさいと言った理由、
俺がいじめられた理由がわかった。
もう気づいていると思うけど、
俺がいじめの対象になったのは中2のテスト明け、
TがYにフラれたことが原因だった。
YはそのときTに俺のことを好きだと言ったらしい。
それを知ったTは俺のことを気にくわなくなっていじめを始めた。
最初は気にくわなかっただけだけど、
いじめることが楽しくなってYは関係なく俺をいじめることを楽しんでいたみたい。
Yは自分の一言のせいで俺が不登校になったこと、
いじめのこと、
申し訳ないけど誰にも言えなくて悩んでいたらしい。
俺はYに何も言うことができなかった。
何を言っているのか理解できなくて、
ただぽつんと立っていた。
Yは泣いてるし、
俺はどうしていいのかわからなかった。
でも俺はYのことが好きだったし、
なんて言っていいのかわかんなかったから、
高校は一緒に楽しくできたらいいね!みたいなことを言った気がする。
記憶が曖昧。。。
Yとメールはそれ以降していなかった。
あっという間に高校に入学して、
中学のクラスメイトも俺に話しかけてくれるようになった。
新しい友達も何人かできた。
地味な方だから友達が多い訳じゃなかったけど、
中学校とは比べられないくらい毎日が充実していた。
そして俺は離任式の日以降話せなかったYに告白をした。
Yは俺のことを彼氏にしてくれた。
一緒に勉強したり、
たまに遊びにいったり、
いじめられてた時には信じられなかったような高校生活を送ることができた。
そしてそれから時は経って今に至ります。
いまもYと付きあっています。
そしてこの春に結婚することになります。
なんでこんなスレ立てたかと言えば、
最近ニュースで聞くいじめの問題があったから。
いじめを苦に自殺してしまおうと考えている人、
不登校に悩んでいる人、
そんな人たちに自分がいじめを受けている世界はほんとに小さいものだってことを少しでも伝えたかったんです。
中学校のときに自分が受けたいじめを考えたら楽になりたいと思う気持ちも少しはわかります。
ただ、選択肢に自殺は入れないで欲しいと思うんです。
何か環境を変えるチャンスが出てきます。
ぼくの場合はそれが高校入試でした。
そんな簡単に言うなと思うかもしれません。
でも死んでしまったら何も残りません。
ぼくはそう思ってスレ立てしたんです。
読んでくださった方、
ありがとうございました。
初めてのスレ立てでどうしていいかよくわからなかったところもありましたが。。。
お幸せに
読んでいただいてありがとうございます。
今はもういじめから抜け出せました。
ありがとうございます!
読んでいただけてありがとうございます。
実は書いていないことがあります。
高校に入ってからTはぼくに謝ってきたんです。
その時ぼくはTを許すことができなかったのですが、
その後でTは高校でいじめにあって結局中退したということを知りました。
あのときに許してやれなかったことが後悔として残っていました。
時間が経ってしまいましたが大3の時に仲直りして今は普通に接することができています。
よく頑張りましたね!素晴らしいお話をありがとうございます!あなたのような人が先生だったら。。とも思います。
ご結婚おめでとうございます!