2年くらい前の修羅場です。ちょっとクセのある話ですけど・・・。
当時の情報
・俺(部下男):二十代前半
・上司男:三十代前半
・A子(上司男>A子>部下男):二十代後半
導入が長いですが聞いてください。
入社当時から、すごく馬の合わない先輩(上司男)がいた。
誰ともあまりしゃべらないが、俺とはとくにしゃべってくれない。
たぶん、無駄に明るい俺のことを煙たがっていたんだと思う。
話すことは業務連絡のみ、とくにお互い干渉することなく仕事をしていた。
入社して三年目、外回りで、その先輩と二人組になってしまった。
しかも期間が3ヶ月ぐらい。それを聞いたときは会社に行くのも嫌だった。
二人でいても、無駄話などいっさいしない。移動中も本当に苦痛だった。
が。ここから急展開がある。
真夏にガンガン外回りをしたことがなかった自分は、熱中症になってしまった。
何言われるかわからないと思ったが、歩くのさえしんどくなってしまって、
上司男に休みたい旨を伝えたら、突然あたふたしだして、心底びっくりした。
たまたまその場所が上司男のマンションに近かったため、連れていかれて、
「気づいてやれなくて悪かった。後は俺がやるから、休んでいなさい。」
と言われてベッドに寝かされて、いまでも不思議だが泣いてしまった。
それから急接近した俺たちは、半年後ぐらいに付き合うことになった。
一回り違ったし、なにより相手は男だし、けどなんだか惚れてしまった。
上司男と付き合って一年ぐらい経った頃だった。
いままで「いたなぁ」程度に思っていたA子先輩が、やたらと自分に絡んでくるようになった。
お世辞にも美人ではないが、明るくて笑顔がかわいかったから、男性社員にも人気だった。
そんな人にチヤホヤされたら、そりゃ嬉しくないはずがない。少し意識するようになった。
それに加えて、「あまりA子さんと仲良くするんじゃない。」って、
上司男がめったにないヤキモチを焼くもんだから、調子に乗っちゃって。
ある日のことだった。
「部下男くんに折り入ってお話があるんだけど、お邪魔していいかな・・・?」
これはもしかして・・・!と思って、理性で断らなきゃとは思ったが、
女性に好意を持たれるというのが初めてで、ちょっと期待してしまった。
男一人暮らしの部屋に、女性を一人招きいれる。これが意味することは一つだ。
部屋について落ち着くなり、
「お話ってなんでしょうか?」
とwktkしながら聞いたら、即告白された。
はっきり言って、困ったフリしながらもすごく興奮した。
しかも、いきなり誘われて、えっちしたいと。
「シテあげるから、脱いで・・・?」A子が迫ってきた。
初めて付き合ったのが上司男で、女性童貞だった俺は勃ってしまった。
でも、上司男の顔が浮かんで、やっぱりセックスするわけにはいかなかった。
「ごめんなさい。」
そう言った瞬間、A子の顔が色を失ったように、フッと笑顔を消した。
「なあんだ。」
その声は、いままで聞いたことのないトーンの声だった。
「なあーんだ。チンコ切り刻んでやろうと思ったのに。」
驚いてA子をマジマジ見ると、なぜか手に握られているハサミ。
俺は血の気が引いた。意味がわからなかった。何も言葉が出なかった。
情けない声を出して後ずさりした。頭が悪いことに、出口と反対の方向に。
「お前、どういうつもりだよ。私の大切な人を・・・。」
「なんのことですか。」
「なんのことですかじゃねーよこのオカマ野郎、キモいんだよ。死ね。お前は死に値する。
切り刻んで一生使いモンにならなくしてやるよ。キモイ。死ねよホモ。死ね。死ね。死ね・・・」
鬼の形相で、呪文のように、死ね、死ね、と呟いているA子。
「お願いします、落ち着いてください。落ち着いて話しましょう。ね。」
「うるせーーんだよゴミ虫がぁぁぁ!!」
椅子を思いっきり蹴飛ばされて、大きな音が部屋に響いて、すぐに静寂が訪れた。
フーフー息を荒げているA子と、いまにもしょんべんをちびりそうな俺の間に、
カチャリ カチャリ と、鍵をあける神の音が聞こえた。
「・・・何を・・・しているんだ!!」
上司男が部屋に入ってきた途端、状況を把握して、彼は声を荒げた。
鬼の形相から、いつもの笑顔に豹変したA子。
しかし今更遅かった。怒りをあらわにした上司男に怒鳴りつけられると、
まるで部下男がすべて悪くて、自分は被害者だということを言い出した。
上司男は冷静に返答していた。揺らがなかった。
「でもこの男、私とセックスしようとしましたよ?」
してない、と言いたかったが、言えなかった。
期待していたことは本当で、上司男を裏切ったことは間違いない。
それでも、上司男は微動だにしなかった。
初めて人を好きになる気持ちを教えてくれたのは、部下男だった、と。
それから、今まで自分でも知らなかったような、俺への気持ちを聞いた。
それを聞いたA子は髪を振り乱してファビョりだして、
私は上司男に好かれる為に、血のにじむ思いで努力をしてきた。
だから認められるべきだ、上司男にふさわしいのは自分しかいない。
こんなゴミ虫に上司男と付き合う資格はない、あなたは誤解してる!
そんなことを捲くし立てていたが、上司男は脅しをかけるように言った。
「いますぐ、この部屋を出て行かないと、警察を呼びますよ。」
その一言で「会社にバラしてやる!!」と捨て台詞を残して、
A子は俺らを睨みながら部屋のドアを力いっぱい閉めて帰っていった。
A子が帰って、上司男はすぐに俺のもとへきて、抱きしめてくれた。
わんわん泣いてしまった。あんなに怖い体験をしたのは生まれて初めてだった。
上司男は、ずいぶん前からA子につきまとわれていたらしい。
その度にキツく言ったものの、俺の存在もあるし、部下だし、
自分でもどうしていいのかわからなくて、対処に困っていたらしい。
どうして俺たちの関係がバレたのかわからないと言っていた。
たしかに関係が会社にバレると困るから、ヘタな行動は取らないようにしてた。
おそらく上司男のマンション前に張り込みしていて、バレたんじゃないかと。
「軽率だった。ごめんな。」「俺こそ、裏切るようなことしてごめん。」
それ以来、俺たちの仲は、もっと濃厚になりましたとさ。
ちなみに会社にはA子が凸して、上と話をして、A子は解雇されました。
上司男は「部下男とは付き合っていない。」と一点張りしたおかげで、
上も、A子の妄想でそうなっているんだと思ってくれたみたいでセーフでした。
一部の社員さんにはバレてるみたいですけど・・・w
インフルで家に監禁されてるので、ふと思い出して書いてみました。
長々とホモ話すみませんでした。支援ありがとうございました。
乙でした。
いろいろ茨の道だが頑張れよ。
A子が狙ってたのは上司の方だったのかw
15に浮気させて、別れさせようとしてたってことだよね?
支援
おそらく、そうだと思います。
それが失敗したから、攻撃に転じたんじゃないかと・・・。
ハサミを持参していたあたり、計画的とも取れますけど・・・。
それ気になった
あと馬が合わないって言ってたのにどういう展開でカップルになったのかも気になる
多少、チラッとだけど付き合う取っ掛かりみたいなきっかけは書いてあるよ。
会社命令で営業コンビ組まされて嫌だったけどある日、熱射病でたおれた部下男を
丁寧に介抱してくれて責めるどころか年上で上司の自分が気を使ってやれなかったって
謝る態度になんだいい人だったって距離が縮まったってあるから、それがきっかけで一緒に
いるようになり、お互い惹かれあったでいいんじゃないか?
読んでないだろw
>>94
付き合った経緯の導入部分は蛇足だと思ったので、端折ってしまいました。
結局、熱中症の日に仕事場には戻らず、泊めてもらうことになりました。
そのときに、「こんな私ですまない。」って謝られたんです。
口が下手で部下の士気をあげることもできず、
面倒見も悪くて、30にもなろう男がこんなで申し訳ない・・・って。
まさか、上司男がこんな悩みを抱えてると思わなかった。
ただ人と関わるのが嫌いで、俺のことも嫌ってて、って思ってた。
最初は「俺が助けてやろう!」みたいな自己満足からスタートしたかも。
お互いの家で呑むことが多くなって、一緒にメシ作ったり。風呂入ったり。
悲しい恋愛映画見て寝た金曜日の夜、朝起きて・・・なんかシチャッタ。懐かしい。
終わった後、謝られたなー。もうこんなことはしない、って。
だけど俺は不思議なことに、また抱かれたいと思った。うほっ。
スレ違いすぎほんますいません。終わります。
>>66
上司男は、昔からそういう傾向はあったみたいです。
でも、そんな自分が嫌で、人と関わるのが怖かったらしいです。
自分の場合は、これあんまり信じてもらえないんですけど、ホモじゃないんです。
いや、そりゃ、男とキスしてセックスしてたらホモなんでしょうけど、
ただ好きな人が男ってだけで、その感覚が自分でも不思議なんです。
>>92
いまも付き合っています。
思えば、修羅場の前は素直な気持ちを言ってくれることが少なかったですが、
あの事件以来、不器用ながらも気持ちを伝えてくれることが多くなりました。
その瞬間、愛する人を失う恐怖を知ったらしいです。ノロケですね、えへへ。
お幸せに
愛しい人がいるというのは何物にもかえ難い事である
それに気付いた後の人生のなんと実り多き事か
という立派な人の言葉もある。がんばれ!!