衝撃スレにしようか迷ったけど父の昔の話。
父がまだ独身だった頃のこと。某地方の支社に転勤した。
そこには松本(仮名)という先輩がいた。「ヤ〇〇の松本」というあだ名がつくほど気性が荒く、後輩たちは一通りいじめにあっていた。
当然、父もいじめられた。が、転勤して数ヶ月後にマグニチュード5の地震が発生する。
幸運にも真昼間だったこともあり怪我人はなし。地震の後は社内の後片付けに走り回ることになった。
で、女子社員や家庭持ちを先に返し独身寮住まいの父と松本が残っていた夜。
余震(マグニチュード3くらい?)が発生。
父はすぐさま近くの机の下に飛び込んだ。
松本はなぜかゴリラがドラミングする直前のようなポーズで「ウラウラウラァァァァァァ」みたいなよくわからない叫びをあげていた。
余震はすぐに収まった。机の下から出てきた父を見てハッとした松本は「いや、つい、な」みたいに誤魔化した。
一旦ここで切ります。
続きです。
どうにかこうにか独身寮に帰ってきた父。
部屋の中は当然ヒッチャカメッチャカ。せめてもの救いは蛍光灯が敷きっぱなしの布団に落ちて無事だったことくらい。
さてどうしようかと部屋を見回していたら来客がやってきた。
「私父ー!」
「先輩??」
松本だった。いや、実際に叫んだかどうかまでは知りませんが。
「どうしました?」
「もう俺あの部屋で寝れない!」
想像ですがこんな感じのセリフを言ったみたいです。
父と時を同じくして帰宅した松本。
部屋はやっぱり酷い有様で万年床の部屋に入ってみて見つけたのが。
壁に穴が開いてそこから取れたセメントの塊がちょうど枕部分に落ちている様子。
もし地震が深夜だったらシ者1名として新聞に載っていたのかもしれない。
そしてダッシュで父の所に転がり込んだわけです。
結局2人は片付けを諦め、一番被害が少なかったお酒を空けて飲み明かしたそうです。
以後父は次の転勤が決まるまで武士の情けで余震後のことは黙して語らず、松本は父をいじめることはなくなったそうです。
結論、非常時にその人の本性が出るのは本当だった。